先日、仙台で行われたoral design – Willi Gellerハンズオンコースに歯科技工士の森田さんと参加してきました。

↓の写真中央の素敵なおじさん。そう、この方が「ポーセレンの神様」 Willi Geller氏です。
なかなかない機会なので、3人で記念写真を撮らせていただきました。

geller&morita

ポーセレンとはいわゆる陶器のことで歯科では歯の被せもののセラミッククラウンのことをさします。
どの世界にも「神の手」をもつと言われる方がいますが、まさに Willi Geller氏は世界が認める歯科技工士で歯科界で彼の名を知らない人はいないくらいで「ポーセレンの神様」と言われています。
Willi Geller氏のすごいところはその卓越した技術を歯科技工士に伝えるため世界中で実習セミナーを開催しています。そしてoral design(オーラルデザイン)というWilli Geller氏が認めた歯科技工士のみで構成されるグループを結成し、Willi Geller氏の技術・哲学を学んだお弟子さんたちがさらに世界中で活躍されています。
まー、本当にすごい方なんですが、一般的に例えるなら少年野球をしていた子供が高校球児になって憧れの長嶋茂雄さんに会って記念写真を撮ったようなものです。

話は長くなりましたが実習コースの内容をご案内します。
今回の実習コースは、歯科技工士向けのものなので歯科医師の僕は見学のみでの参加でした。
まずは↓の模型。3Dプリンターで作成された精密な模型を用いてセラミッククラウンを作っていきます。

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ジルコニアのフレームの上にポーセレン(陶材・ジルコニア用陶材Creation ZI-CT)を築盛していきます。
粉と液を混ぜながら歯の形を作っています。

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↓の写真のように筆を使い歯の色を何層にも積み上げていきます。
個々の歯の色・形態を整えていく作業は芸術的でとても繊細な作業です。

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そしてこちらがポーセレンを焼くファーネス(DEKEMA社のポーセレンファーネス、oral design仕様のAustromat 624)。
このoral designマークがとてもおしゃれです。

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電子レンジみたいなもので、プログラムされた工程で築盛されたポーセレンを焼成(焼く)します。

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左から森田さん(京都 歯立屋)、内海さん(oral design-KEN)、久保さん(oral design OSAKA)。
皆さん、日本を代表する歯科技工士です。

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そして↓の2つの模型。
手前は今回のもので後ろの模型は森田さんが2001年に作製したものです。

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なんとこの模型。森田さんが2001年にスイスのGeller先生のところに住込みで研修に行った時に作ったもので、当時同じ職場で仕事をしていた僕にプレゼントしてくれたものなんです。
薄っすらと赤いペンでGeller先生のサインが書かれていますが、何度も触っているんでちょっと消えかかっています。
当時はオールセラミックスではなく内側に金属を使用したメタルセラミックスでの作製ですが、今見ても色褪せない素晴らしい技術です。

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そんな二つの模型を並べて見ると時代の流れを感じるものです。
歯科技工士さんは日々研修を重ね、技術を磨いていくのがわかっていただけましたでしょうか。
お互い少し歳をとりましたが、末永く頑張っていきたいものです。

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